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「VP of Engineering」とは?CTOとの違いも紹介

「VP of Engineering」とは?CTOとの違いも紹介

欧米の開発チームや、エンジニア組織で耳にする「VP of Engineering」という役職が、日本でも耳にするようになりました。VP of Engineeringはエンジニアチームの最高マネジメント責任者であり、その役割はエンジニアチームの成功、成長に導くことだ。

今年の1月には、Uberが元GoogleのエンジニアをVP of Engineeringとして採用したことが、トップニュースになった。また、国内でも、4月に株式会社メルカリが、CTOとVP of Engineeringの2頭体制への移行を発表している。
ここでは、そんなVP of EngineeringとCTOとの違いや、求められる役割、日本におけるVP of Engineeringの存在について説明する。

VP of Engineeringとは

VP of Engineeringとは、開発チーム、エンジニアチームのマネジメント責任者だ。欧米のエンジニアチームでは、この役職が浸透しつつあり、エンジニア組織の規模が拡大するためには、必要不可欠な存在であると考えられている。日本ではVP of EngineeringとCTOの役割が混在している、または分けられていないのが実情だが、その役職や肩書きを耳にする機会も増えてきた。

アメリカの事例で見ると、2018年に、電気自動車メーカーのテスラ社は、スナップ社の収益化担当副社長であるスチュアート・ボウワーズ(Stuart Bowers)をVP of Engineeringとして雇ったことを明らかにしており、事業規模を拡大する、エンジニア組織を成功に導く上でVP of Engineeringの存在が鍵となることが読み取れる。

CTOとVP of Engineeringの違い

日本においては、まだエンジニア組織にVP of Engineeringが存在しない、またはCTOがVP of Engineeringを兼務されているケースが多いですが、VP of EngineeringとCTOの役割の違いを見てみましょう。

■CTOの役割

つまりVP of Engineeringとは、実質、エンジニア組織のトップとして、マネジメントを担う存在だ。
CTOとは最高技術責任者であり、Chief technical officerまたは、Chief technology officerの略です。組織の中で最も高い技術力が要求されます。

・社内(組織)の中で、最も技術に強い存在
・技術課題に取り組む
・アーキテクトであり、考察者であり、実験者であり、試験者
・技術戦略・技術方針を描くことに特化している
・多くの場合、創業期より技術面でその企業を支え、CEOやCOOのように経営に参画している
・M&Aに関する適正判断

■VP of Engineeringの役割

VP of Engineeringとは最高マネジメント責任者であり、Vice President of Engineeringの略だ。日本ではVice Presidentというと、副社長の英訳として使われているが、ここでは、マネジメントの最高責任者として使われている。

・エンジニア組織を成功に導く、チームビルダー的な存在
・組織課題に取り組む
・高いコミュニケーション能力、課題解決能力が求められる
・採用、育成、マネジメント、プロダクトリリースなど、その業務は多岐に渡る
・他部署(マーケティング等)のリーダーと連携しながら、上級職メンバーとして職務を行なう
・エンジニアの採用、育成
・CTOを初めとした、社内上層メンバーとの連携

なぜ「VP of Engineering」が必要なのか?

組織が立ち上げフェーズで規模もまだ小さい場合は、CTOがVP of Engineeringの役割を兼務するケースも少なくない。

では、なぜCTOに加えて、VP of Engineeringという存在が必要になってくるのだろうか?
CTOでは下記の課題が発生するケースが多い。

・CTOが日々の業務に忙殺されると、プロダクトの成長に必要不可欠な技術構想を描くことが遅れる
・エンジニアの数が増えるに従って、開発を行いながらマネジメントをすることが難しくなる
・採用を強化するフェーズとなると、面談などに時間を割く必要が出てくる
・エンジニアを理解できる、マネジメントの存在が必要になる

日本ではまだ、CTOが技術責任者かつ、エンジニアチームのマネジメントも兼務しているケースがほとんどかもしれない。事業規模が小さいうちはそれでも業務をこなすことができるが、事業スケールが拡大した際に、CTOの役割の中でエンジニア組織のマネジメントが負荷となり、本来の役割である技術アプローチが煩雑になってきてしまうことがある。

事業スケールに伴い、CTOとVP of Engineeringが役割を分担しつつ、互いを尊敬、信頼することで、CTOは技術アプローチに集中することができる。また、VP of Engineeringはエンジニア組織のマネジメントに注力することができ、次のような課題解決にも繋がる。

・ 事業規模拡大に伴い、エンジニア組織も拡大してもVP of Engineeringが存在することでCTOは、事業の技術力向上や策定に注力し、事業が成功に向かうスピードを加速させることができる
・ エンジニアの採用に関する役割が抜けることで、CTO本来の業務に注力する時間が増える

VP of Engineeringを配置しているIT企業事例

VP of Engineeringという概念は、国内でも確実に広まっている。
また最近では、VP of Engineeringをテーマとしたエンジニアミートアップなども開催されている。

先日、2017年11月28日には、株式会社サイバーエージェントにて、「VP of Engineering meetup by CA」が開催された。
こちらのイベントは、VP of Engineeringをエンジニア組織のマネジメントと位置付け、サイバーエージェントグループ各社の取り組みを紹介したものだ。

サイバーエージェントにおいてはVP of Engineeringという役職で働くエンジニアはまだ存在しないが、そういった役割を担う人、チームは存在している。そういった役割やチームでの取り組みや考え方などが紹介された。

最後に

このように、VP of Engineeringは、エンジニア組織を成功に導くための、様々なことにコミットする存在だ。
そのために重要な要素のひとつは、目標を達成し続けることです。実際にVP of Engineeringの責任領域のひとつには、プロダクトリリースが含まれている。

事業規模の拡大に伴うエンジニア組織の拡大。当然それをマネジメントするのは組織として必然的であると考えられる。最高技術担当者であるCTOがマネジメント最高責任者であることは、前述で説明した通り、事業スケールの拡大とともに兼務が難しくなってくることがご理解頂けたのではないかと思う。

エンジニアとしてCTOのキャリアを目指すか、VP of Engineerを目指すか、自身のエンジニア経験がどちらにより値するか、将来ないたい姿をイメージしながらキャリアパスを描いていってもらいたい。

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