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ビットポイントから35億円相当の仮想通貨が不正流出|顧客には補填予定・露呈した金融庁の詰めの甘さ

ビットポイントから35億円相当の仮想通貨が不正流出|顧客には補填予定・露呈した金融庁の詰めの甘さ

仮想通貨交換所ビットポイントが7月12日、仮想通貨の不正流出があったことを発表した。流出額は顧客からの預かり分の約25億円と同社が保有する約10億円の合計35億円になる見込み。

※ビットポイントの公式サイト

顧客からの預かり分は約25億円相当、BPJの保有分は約10億円相当。BPJは資産が流出した顧客に対し、補填などの対応を行う方針だ。

11日夜にBPJの仮想通貨取引システムで送金エラーが検出され、調査の結果、不正流出が判明した。当初はリップルの流出のみ確認していたが、12日未明にその他の銘柄の流出も発覚。対応策として、全サービスの停止に至ったとしている。

仮想通貨については国内仮想通貨交換業者が相次いで流出事故を起こしたことから、ルールの目的化や制度整備を目的に資金決済法と金融商品取引法の改正が5月31日に国会で成立。改正法には仮想通貨をコールドウォレット等で管理することの義務化が盛り込まれていた。改正法は2020年6月までに施行されることとなっており、その狭間を狙われた可能性が高い。

ビットポイントは2016年3月設立。17年9月に金融庁の審査を通過し、仮想通貨交換業者として登録された。18年8月には、サッカーの本田圭佑選手をイメージキャラクターに起用するなど話題を呼んだ。

だが、マネーロンダリング対策が不十分などとして、18年6月に金融庁から資金決済法に基づく業務改善命令を受け、その後約1年間にわたって改善策の実施状況を報告。19年6月に報告義務を解除されていた。同年3月には電力小売などを手掛けるリミックスポイントの完全子会社となっている。

親会社のリミックスポイントは「関係者の皆さまにご迷惑をおかけいたしますこと、深くおわび申し上げます」と謝罪。「今後は原因究明と再発防止策の実施を行い、信用回復に努めてまいります」としている。連結業績に与える影響は精査中で、分かり次第開示する。

※親会社となる株式会社リミックスポイントからの仮想通貨の不正流出に関するお知らせとお詫び

ビットコイン(BTC)を含む5種が流出か?

ビットポイントは取引を円滑に進めるため、一部の仮想通貨をホットウォレットで管理しており、今回はホットウォレットから不正流出したとしている。同社がホットウォレットで管理する通貨はビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)の5種。

事件の経緯としては、ビットポイントは7月11日午後10時12分ごろリップルの送金に関するエラーを感知。その後、午後11時39分ごろにリップルの不正流出を確認し、調査を開始した。翌12日の午前2時ごろにその他の仮想通貨の流出を確認し、同日午前6時30分に仮想通貨の送受金を停止していた。

露呈した金融庁の詰めの甘さ

さらに、海外では米フェイスブックが独自通貨の「リブラ」を発行すると発表し、国内外で期待感が高まっていた。

だが、その矢先に国内3例目となる大規模な不正流出が起きた。しかも、金融庁が業務改善命令を解いた直後にだ。確かに、セキュリティー面は「ここまですれば万全というものはない」(別の交換業者幹部)ので、ハッキングリスクをゼロにできないのは事実。それでも、ビットポイントはシステムリスク管理態勢の不備が業務改善命令の理由の一つであり、その水準に「問題なし」として命令を解除した金融庁に対しては、監督官庁としての詰めの甘さを指摘せざるを得ない状況だ。

金融庁は2018年6月22日にビットポイントジャパンに対する行政処分を発表。その後、同社に対して業務改善計画の提出を求め、約1年間にわたって進捗や実施状況を継続的に報告させてきた。

仮想通貨業界は2018年1月に発生したコインチェックによる仮想通貨流出事件をきっかけに、段階的に規制が強化されてきた。金融庁は仮想通貨交換業者に立ち入り検査を実施し、業務改善命令や業務停止命令を相次いで発出。同年9月にはテックビューロが運営する仮想通貨取引所「Zaif」が仮想通貨を流出させ、規制強化を目的とした法改正の動きが加速した。

法改正も無事成立し、ようやくこれからというタイミングで起きた今回の流出事故。仮想通貨業界は一様に肩を落としている。

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